子どもと若者は汚染地域から早期隔離を 米のがん研究所提言

【ニューヨーク=福山万里子】 -ニューヨーク州にある世界最古の総合がん治療センター、ロズウェルパークがん研究所の教授らは先月26日、英医学誌ランセット・オンコロジー(The Lancet Oncology)5月号への投稿で、チェルノブイリから25年を経て日本が学ぶべきことは、一刻も早く放射性ヨウ素やセシウムの放出を防ぎ、後年甲状腺がんを発症しやすい子どもや若者たちを汚染地域から隔離するべきであると提言した。

旧ソ連のチェルノブイリ発電所で事故が起きたのは、1986年4月26日。

論文によると、同研究所はチェルノブイリ事故後初の国連報告書作成にも携わり、2002年には若者たちの甲状腺がん以外は目立った発がんはないと結論づける論文を発表した。しかしながら、2005年に発表したベラルーシ、ウクライナ、ロシアで子どもの白血病が増えたという報告に関しては、当時汚染地域とされていなかった場所であり、専門家の不足、言葉や文化の壁の問題、ソ連崩壊前後という政治的に困難な時期での調査であったことから、十分なデータが取れていなかったことを指摘している。

ベラルーシとウクライナでは、乳がんが増えたとの報告もあったが、被ばく量のデータは調査の対象者本人から採取したものではなく、調査地域の推定データを使っただけだったという。

また、日米共同で広島・長崎の原爆被ばく者における放射線の健康影響を調査する財団法人、放射線影響研究所(放影研)での寿命調査で、思春期に被ばくした女性の放射線関連リスクが一番高いとされていることに触れ、被ばく時に授乳中の女性への影響については特に社会的関心が高いことから、政府主導で早期かつ広範囲な調査が望ましいとしつつも、現実的な資金面などの問題から汚染地域でのこうした調査は困難であると指摘している。

厚生労働省は30日、福島県や関東地方在住で授乳中の女性23人の母乳を調査したところ、7人から微量の放射性物質が検出されたが、「乳児への健康影響はない」と発表した。しかし、上記の論文によると、授乳時期の母親と乳児への影響についての安全性を裏づける調査は、25年前のチェルノブイリ事故当時は行われていない。

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