「米原子力規制委員会と電力業界は癒着」 NYT紙

【ニューヨーク=福山万里子】 米ニューヨーク・タイムズ紙は7日、福島原発事故以来頻繁に日本のメディアにも登場する米原子力規制委員会(NRC)が、いかに長年米国内の原発や電力業界と癒着してきたかを明らかにする記事を掲載した。

同紙によると、「(1979年の)スリーマイル島事故以来、米国では38基の原子炉が、蓄積された安全問題のために1年またはそれ以上停止されてきた」と指摘。「スリーマイル以来の大事故に発展寸前」だったという2002年のオハイオ州デイビス・ベッシー原子力発電所一号機の件を例に挙げ、NRCによる点検命令が電力会社の陳情により簡単に数カ月も延期され、事故寸前の事態に発展したと説明している。

また、福島第一原発と同型の老朽化した原子炉を持つバーモント州のバーモント・ヤンキー原子力発電所について、地元州議会が昨年2月に稼働延長を否決したにもかかわらず、NRCが今年3月10日に20年間の延長を採決した例も挙げ、「日本の福島第一原発で起きている危機は、多くの専門家によって天災ではなくだらしない政府によって引き起こされたとみられているため、(このような米国の実態は、米国内でも)緊急懸案事項とされている」と伝えている。

同紙によると、NRCの問題点はスタッフ4000人のほとんどが博士号を取得した秀才であるにもかかわらず、決断が遅く難しい判断を下す能力に欠ける、という。ほとんどがアメリカには珍しく終身雇用的に働ける環境にあるほか、給料の高い民間企業への天下りの道が開けていることも問題だと指摘している。

その一例が、2007年にNRCを退職したジェフリー・S・メリフィールド氏。退職直後に民間の原子力サービス会社幹部に就任し、原子炉メーカーであるGE(ゼネラル・エレクトリック)などにも就職活動を行っていた上、面接でかかった交通費約30万円をNRCの経費で落としていたことが発覚したが、収賄罪などの刑事・民事告訴はいずれも退けられた(先月の声明で同氏は「反原発団体におとしめられただけで、自分は無実」と主張している)。

調査にかかわったNRC内部監察官の一人は、「NRCは、有名校へのエスカレーター進学を約束された私立校になり下がっている。高収入が約束された未来の就職先相手に、問題を呈しようなどという気はさらさらない」と、怒りをあらわにしているという。

広告
カテゴリー: ニュース from US, Uncategorized タグ: , , , , , , パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中