米FCC、478ページの報告書で米ジャーナリズムの現状に警鐘

【ニューヨーク=福山万里子】 アメリカ国内の放送通信事業の規制監督を行う独立政府機関、米連邦通信委員会(FCC)は9日、新聞・ラジオ・テレビからインターネット・モバイル・非営利メディアまで、アメリカのジャーナリズムの現状を網羅した報告書を発表した。478ページに及ぶ同報告書は、「地域社会が必要とする情報 (英語:PDF書類)」と題され、「政府(FCC)自身が、政府の監視役であるマスコミに命令するものではない」と断りつつも、「変化の激しいこの時代に、現状の問題を提起するのが政府機関の役目」として、国内で議論を促すのが目的だとしている。

題名にもあるように、FCCが最も問題視しているのは、「ローカル(地元)ニュースの質の低下」。

様々なデジタルツールが登場し、より速くより安価に情報が得られるようになったにもかかわらず、「プロのジャーナリストによる、アカウンタビリティー(説明責任)のある、ローカルニュース」の減少が、「最も深刻である」としている。

民営の新聞社、テレビ局などが利益を優先した結果、次々と記者や局員の数を減らしたため、日々めまぐるしく移り変わる表面上のニュース報道だけに終始し、根気よく時間をかけた調査報道ができなくなっていると指摘。

こうした傾向は、「政府の無駄、汚職、教育現場の問題を暴くことができなくなる」ばかりか、「従来マスコミが監視するはずの政府に、より大きな権限を与えてしまう」と、警告を発している。

「(アメリカ)建国の父たちが、健全な民主主義のためにきわめて重要とまで言及し、独立した監視機関として想定していたジャーナリズムが、地元レベルで危機を迎えている」、という言葉は、遠く離れた日本でも通じるものがあるはずだ。

FCCはアメリカの政府機関であり、その内容もアメリカの現状についてしか触れていないが、The Wall Street Newsでは、日本のジャーナリズムの現状にも参考になるよう、特集で要旨を翻訳していきます。

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米FCC、478ページの報告書で米ジャーナリズムの現状に警鐘 への5件のフィードバック

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