NYの原発、「80キロ圏内」適用なら1700万人どこへ避難?

【ニューヨーク=福山万里子】 現在米ニューヨーク州で稼働している4カ所の原子力発電所のうち、800万人以上の人口を抱える大都市ニューヨークに最も近い原発で、日本の福島第一原発レベルの事故が起きた場合、「80キロ(=50マイル)圏内」避難勧告を適用すると、約1700万人が避難しなければならないことがわかった。AP通信の調査報道チームが27日、明らかにした。

マンハッタンの北の端から、直線距離で北上して約50キロの地点にあるインディアンポイント原発は、1970年代から稼働している加圧水型軽水炉。マンハッタンの西を流れるハドソン川沿いの、ブキャナンという人口約2000人の小さな町にあり、現在2基が稼働している。

AP通信の調べによると、同原発周辺の人口は1980年から4倍以上に膨れ上がっているにもかかわらず、正式に避難区域として指定されているのは、1978年から16キロ(=10マイル)圏内で変わっていないという。スリーマイル島(1979年)、チェルノブイリ(1986年)、今回の福島第一原発の事故後も、状況は変わっていない。

1978年に定められた「避難区域16キロ圏内」というのは、現在全米で稼働している104基中、90基以上で採用されており、そのほとんどが老朽化しているにもかかわらず、周辺住民の避難訓練が徹底されていないという問題点も指摘している。

また、米原子力規制委員会(NRC)の現行の規定では、16キロ圏内であっても屋内退避勧告にとどめる場合もあるとし、3月の日本での事故直後に、アメリカ国民に対して「80キロ圏内避難」を求めていたNRCのヤツコ委員長が、「アメリカ国内で起きた場合でも同じ」と発言したことと矛盾することを、改めて問題にしている。

もしインディアンポイント原発の事故で、「80キロ圏内は避難すべき」という事態になった場合、マンハッタン全土以外に、周辺の他州あわせて1700万人が対象となるため、「48時間以内に果たしてそんな大移動が可能なのか」と、ニューヨーク市当局では頭を抱えているという。

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