フリースケール株ここに来て注目 各社が「買い」評価

Image: Freescale Semiconductor

今年5月26日に、NY証券取引所に株式を上場した大手半導体製造企業「フリースケール・セミコンダクター(Freescale Semiconductor)」。SNS上場ラッシュの影で地味なデビューを飾っていた同社株が、ここへ来て大きな注目を集めている。ウォール街の投資銀行がフリースケール株に、こぞって「買い」評価をつけ始めたのだ。

フリースケール株に「買い」の格付けをしたのは、JPモルガン、シティバンク、オッペンハイマー、バークレイズ、サンフォード・バーンスタイン、モントリオール銀行等。各社とも、目標価格24〜25ドルを設定している。

フリースケール株は、5月26日、二度の値下げの末に、一株18ドルの価格で新規公開された。IPOを担当した投資銀行は、SNS人気に投資家の目が奪われていた事、同社が大きな負債を抱えている事などを理由に、上場を成功させるのに苦労したという。その後も、東日本大震災の影響で日本の自動車製造が落ち込こむ等、日本経済への懸念の拡大、ニューヨークの株式市場全体が低迷も手伝い、株価は14.29ドルまで下落していた。

ところが風向きが変わった。フリースケールのCEOリッチ・ベイヤー 氏は先月21日、投資銀行のアナリストを集めたミーティングで、「(フリースケールの)経営は良好だ。自動車業界からの需要も予想以上に早く回復しつつある」と発言。この言葉を市場は好意的に受け止め、その日のうちに、株価は12%も上昇した。

株価は6月末に、IPO後最高値の19.90ドルを記録。上場日より9%高い値段だ。フリースケール上場と同時期にIPOバブルを巻き起こしたレンレン、ヤンデックス、リンクトインの全てが上場日終値より低い価格に一貫して留まっているのと比較して対照的な値動きと言える。ちなみに、この3社の6月末の株価を上場日の株価と比較すると、リンクトインは25%、ヤンデックス15%、レンレンに至っては63%のダウンである。確かに注目を浴びて、鮮烈なIPOを果たした3社だったが、投資家の立場で言えば、初日のバブルに乗った者以外には、単なる下げ株でしかない。

この視点で見ると、フリースケール株も違って見えてくるのではないだろうか。当初は気にも止められず、バーゲン価格で市場に出された株。それが実は「隠れたディール」だったりする。目先の人気が、必ずしも株や企業の本当の価値を表している訳ではないという事か。

(志茂真奈美)

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