太陽光パネルのリース、米で急成長 グーグルもビジネス参入

マサチューセッツ州でのソーラーパネル設置風景 (Image: SunRun © Aleris)

クリーンエネルギーの象徴的な存在の一つ、太陽光発電のソーラーパネルは、これまで欧州が主戦場だった。しかし、イタリアやドイツでの設置が一段落したこともあり、ここへきて市場の成長は米国へ移っている。

先月16日、米国の太陽光エネルギー業界団体Solar Energy Industry Associationが発表した報告書によると、2010年第1四半期から2011年同期比で、米国内の太陽光発電システム設置は66%伸びている。

そうした成長の支えとなっている会社が、米カリフォルニア州サンフランシスコにあるSunRunだ。

一般住宅の屋根にソーラーパネルを設置し、20年契約の月額払いでリース・メンテナンスを行うSunRunは今月12日、新たにメリーランド州でビジネスを展開すると発表した。同社は2007年の創業以来、すでに全米8州でサービスを提供している。

カリフォルニア州サンノゼにて (Image: SunRun © Francis Fine Art Photography)

ソーラーパネルの設置率が全米の約半数を占めるというカリフォルニア州では、25%という最大の市場シェアを誇るSunRun。自費でパネルを購入すると、設置料含めて1万5000ドル(120万円)から5万ドル(397万円)かかるところを、頭金ゼロも可能で月々の電気代が15%ほど割安にできるという(※州ごとの税金優遇策により異なる)。

昨年1月に進出したニュージャージー州は、電力の5割を原子力発電、2割を石炭による発電に頼っている。電気料金は全米平均の45%も高い。ただし、州が率先して再生可能エネルギー利用を推奨し、2021年までに電力の22.5%をクリーンエネルギーにすることを目標にしているため、補助金などのシステムが充実している。

SunRun広報のスーザン・ワイズさんによると、「発電の主体が化石燃料で電気料金が高い地域は、住民の自然エネルギーに対する関心も高い。太陽発電に補助金を出す州を中心に事業を進めています」という。現在ニュージャージー州に設置されているソーラーパネルの数は、カリフォルニア州に次いで全米2位。昨年の全米におけるSunRunの成長率は、「300%を超えた」という。

サンフランシスコの屋根にもソーラーパネル (Image: SunRun © Nami Sung)


同じようなビジネスには、あのグーグルも投資している。一般住宅用のソーラーパネルのリースで2番目のシェアを誇るカリフォルニア州のSolarCityに先月、2億8000万ドルの投資を発表したばかりだ。現在、グーグルのクリーンエネルギー関連への投資合計額は6億8000万ドルという。

グーグルのもくろみは何か? 単に各家庭がより安く簡単にソーラーパネルを設置できるようにするためだけではない。一般世帯が消費する電力をなるべく家庭内発電でまかなうことで、グーグル自身のサーバーに欠かせない膨大な電力の切り崩しを防ぐためだ。特に真夏のエアコン使用ピーク時や、自宅で電気自動車を充電する家庭が増えることを想定している。

米国でクリーンエネルギーが成長する理由は、環境に配慮する以上に、将来の必然的な電力不足に備えているのだろう。

(福山万里子)

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