計3万人解雇の米医薬品大手メルク 中国での売上は好調

【ニューヨーク=福山万里子】 ファイザーに次いで世界第2位の医薬品大手メルク(本社:米ニュージャージー州)は29日、先に発表していた1万7000人に加えて、新たに1万3000人を解雇すると発表した。2009年、同じくニュージャージー州に本社を置いていたシェリング・プラウを買収し、一気に業界2位となったメルクは、主要商品が来年米国で特許切れを迎える。

現在メルクで最も売れているのは、「シングレア」というぜんそく治療薬。2012年8月には、米国での特許が切れるため、大幅な減収が予想される。一方、臨床試験までこぎつけていた新しい頭痛薬の開発がとん挫するなど、なかなか次のヒット商品が出てこない。今年5月に米食品医薬品局(FDA)から承認されたばかりの、慢性C型肝炎治療薬「VICTRELIS」は、ほぼ同時期に承認を受けたライバル他社の商品に比べ、売り上げが伸び悩んでいるという。

同日発表された、メルクの4~6月期の売上は、121億5100万ドル(約9500億円)で、前年の同時期に比べて7%増えた。これは、人気商品「シングレア」のほか、日本でも販売している糖尿病治療薬「ジャヌビア」などの売れ行きが好調だったことや、中国など新興国市場で、急速に売り上げが伸びているからという。メルクの中国での売上は、4~6月期で30%増えた。

米国内での人員削減は、計3万人のうち1万~1万5000人程度で、ほとんどが米国本社の事務・管理部門や、すでに売却、閉鎖が決まっている部門が対象。2015年までに実施する。先月末時点でのメルクの従業員総数は、9万1000人だった。一方、中国では新規採用を増やしていく方針という。

新薬の開発は、時間とコストがかかる上、ブロックバスターと呼ばれる需要の大きなヒット商品を生み出すことは非常に難しい。R&Dに莫大な費用がかかる製薬会社にとって、中国のような「成長分野」は、喉から手が出るほど確保したいところだろう。

広告
カテゴリー: ニュース from US タグ: , , , , , , パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中