米郵政公社がデフォルト寸前 全郵便局が閉鎖の危機

NYCの郵便局 このビルも閉鎖されてしまうのか? (Image: Kevin Connors)

【ニューヨーク=志茂真奈美】 インターネット時代の到来で、右肩下がりの状態が続いていた米国の郵政公社が、破綻の危機に瀕している。

ニューヨークタイムス紙によると、郵政公社はすでに、ほとんど現金が底をつき、今月が期限の支払い、55億ドル(=約4220億円)を捻出できない状態。このままでは、冬には全米の郵便局を全て閉鎖せざるを得ないという。

事態の打開には、連邦議会が郵政公社の救済法案を可決するしかない。郵政公社総裁のパトリック・ドナヒュー氏は同紙のインタビューに対し、「状況はかなり深刻だ。もし議会が動かなければ、我々はデフォルトする事になる」と窮状を訴えた。

上院の国土安全保障委員会と政府活動委員会は6日、この件に関して公聴会を開く事になっている。

郵政公社は、売上げ、コストの両面で圧迫されている。インターネットの普及で手紙を書く習慣が無くなりつつあり、収入が激減。一方で、人件費が支出の80%にものぼる。ちなみに民間宅配会社ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)のコストに占める人経費の割合は53%、フェデックス(Fedex)は32%だ。

しかし、いわゆる破産という現実に直面している今、大胆な経費削減を断行しなければならない。ドナヒュー総裁は、土曜日の配達の中止、全米3700カ所の郵便局の閉鎖、12万人の職員の解雇を計画している事を明らかにしている。

郵政公社職員の多くは組合に所属しており、規約で解雇できない事になっている。そのため、公社では、議会にこの規約を無効にするように求める方針だ。また売上げに関しても、ワインやビールの配達、郵便トラックへの商業広告の掲載など、今まで法律で禁止されていた分野に事業を拡張したい考えだ。

一方で、公社の職員のうち20万7千人が所属する米国郵便事務労働者組合(APWU)代表、クリフ・ガフィー氏は怒りを露にする。「我々は、断固として戦う。契約破棄は違法だ。」

郵政事業が論争の種になるのは、どこの国でも同じのようだ。米国議会は、果たしてどのような結論を出すのだろうか。

広告
カテゴリー: ニュース from US タグ: , , , , , , , パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中