ジョブズ氏愛用の黒タートルめぐり、ミネソタのニットメーカーが弁解?

【ニューヨーク=福山万里子】 故スティーブ・ジョブズ氏のシンボルマークだった、黒モックタートルをめぐり、ちょっとした論争が起きている。

本サイトでは6日、ミネソタ州の地元経済ニュースサイト、ミネアポリス・セントポール・ビジネスジャーナルの報道として、同州ウィノナに本社を置くニットメーカー、Knitcraft社のブランド、セントクロイで同型の黒タートルの売り上げが急増している話を紹介した。ところがここへきて、インタビューに応えた同社の創業者らが、「ジョブズ氏が顧客だったとは言ってない」と、前言を撤回し始めているという。

きっかけは、今月24日に発売が決まっているジョブズ氏の伝記「スティーブ・ジョブズ」(ウォルター・アイザックソン著)の一部が、米ブログメディアGawkerに明らかにされたこと。著者のアイザックソン氏から直々に送られてきたという本文には、ジョブズ氏愛用の黒タートルが、日本のデザイナー、イッセイ・ミヤケのものであると記述されている。

これを受け、ホームページ上でジョブズ氏の写真付きで黒タートル「スタイル1990」を宣伝していたセントクロイは、「(ジョブズ氏は)セントクロイのファンだった」という一文を削除(詳しくは、米ゴシップサイトThe Smoking Gunに写真付きで掲載)。ただし、今も「追悼 スティーブ・ジョブズ」というタイトルはそのままで、同氏の写真掲載も続けている。

この変化に、ミネソタ州の有力紙スター・トリビューンが追い打ち取材をかけた。

同紙によると、Knitcraft社の副社長メアリー・バージン氏は13日、同紙のインタビューに応じ、「当社はジョブズ氏と一切連絡を取ったことはない」と語ったという。これまでのインタビューも、「間違って引用された」と弁解しているそうだ。

バージン副社長はこの5日前、同州ウィノナの地元紙ウィノナ・デイリーニュースのインタビューに応え、「(ジョブズ氏)はいつも、当社の製品がいかに好きか率直に語っていた」とコメントしていた。

一方、ジョブズ氏死去直後に同社を取材した上述のミネアポリス・セントポール・ビジネスジャーナルでは、「取材に問題はなかった」と主張している。6日の電話インタビューでは、確かに創業者のバーナード・ブレナー氏が、「毎年約24枚購入していた」、「ジョブズ氏本人が直接電話をかけてきた」と語ったそうだ。

The Wall Street Newsでは16日、Knitcraft社の副社長メアリー・バージン氏にメールを送り、真相を教えてくれるよう連絡をしているが、現時点ではまだ回答はない。

これは筆者の感想だが、セントクロイの黒タートルには、ジョブズ氏の写真に見られるような身ごろの中央に継ぎ目のような線はない。肩から袖への継ぎ目も、ジョブズ氏着用のものは肩幅から10センチほど下に落ちているが、セントクロイのタートルを着用しているモデルは、肩幅とぴったり一致したサイズを着ているように見える。

The Wall Street Newsでは、東京とニューヨークのイッセイ・ミヤケのオフィスにも、メールで問い合わせ中。

ジョブズ氏愛用の黒タートル 売り切れ続出 (2011年10月6日)
ソニー・ピクチャーズ、故ジョブズ氏伝記の映画化権を獲得 (2011年10月8日)

広告
カテゴリー: ニュース from US タグ: , , , , , パーマリンク

ジョブズ氏愛用の黒タートルめぐり、ミネソタのニットメーカーが弁解? への1件のフィードバック

  1. ピンバック: イッセイミヤケ広報から回答 「伝記の記述は正しい」 | The Wall Street News

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中