ウォール街騒然 中堅職員がゴールドマンを痛烈に批判 

【ニューヨーク=志茂真奈美】 「何故私がゴールドマン・サックスを去るのか」と題してニューヨークタイムズ紙に掲載された、同社の中堅社員グレッグ・スミス氏の寄稿文が、ウォール街を騒然とさせている。

ニューヨークにあるゴールドマン・サックス本社 (Image:Wikimedia)

「今日が、私のゴールドマン・サックスでの最後の日となる」と書き出された文章はこう続く。「最初は夏のインターン(研修生)として、それから(正規雇用となって)ニューヨークで10年、現在はロンドンと、12年近くをこの会社で過ごした。(12年は)ここの企業風土、人物たち、そしてその実体を理解するに、十分足る時間だっと思う。そして今、私に言えることは、この会社のおかれている環境が、未だかつてなかった程に有毒で、破壊的であるという事だ。」

この書き出しから推察できる通り、以下はスミス氏による痛烈なゴールドマン・サックス批難が続く。

「顧客をカモにしようと、社員達がどれだけ無情な会話をかわしていることか。(思い出しても)気分が悪くなる。過去1年の間に、5人のマネージング・ディレクターが、自らの顧客を『操り人形』と呼んでいた。」

「ジュニア・アナリストがデリバティブ(=金融派生商品)について「この顧客からいくら儲けさせてもらえますかね」と聞いくると、心が痛む。この発言は上司達の態度の反映に他ならないからだ。」「『操り人形』『目玉をむしりとってやる』『(カネを)儲けさせてもらう』といった発言は、ロールモデルととなりうるものではない。」

グレッグ・スミス氏は、スタンフォード大学を卒業後ゴールドマン・サックスに入社。この原稿を書いた時点では、エグゼクティブ・ディレクターの地位にあり、ヨーロッパ、中東、アフリカにおける米国エクイティ・デリバティブ・ビジネスのチームを率いていた。

寄稿文の最後はこう締めくくられる。

「これが(ゴールドマンの)役員会への警鐘となる事を願う。顧客に焦点を当てたビジネスに再び戻ってほしい。顧客無しでは、商売はできないのだ。いや、存在さえできなくなるのだ。どんなに多くのカネを会社のために稼ごうとも、道徳観念の破綻した人間は排除すべきだ。そして再び企業文化を正すのだ。そうすれば、人は正しい理由で働こうと思える。カネの事だけを気にする人間はそう遠くない将来、この会社、顧客の信頼を維持する事が出来なくなる。」

しかし、残念ながらこの叫びはゴールドマン・サックスの幹部には届かなかったようだ。

米TVネットワーク、FOXの経済記者であるチャールズ・ガスパリーノ氏が自身のツイッターでこう暴露している。

(Twitter)

(訳)GS(ゴールドマン・サックス)の人間達はこう言っている。「グレッグ・スミスは自分で何を言っているのかわかっていないのさ。『何故なら、彼は年間75万ドル(=約6300万円)以上、稼いだ事のない人間だからね。』」素敵な論理だ。

要するに、ゴールドマン・サックスでは、75万ドル程度の年収しかない人間は「大した事ない、とるに足りない人物」と言われておしまいなのだ。残念ながら彼らには、こうしたカネ中心の人をバカにした倫理観こそが非難されている、という事実さえ見えていないようだ。

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