日本のインターネット経済、今後あまり成長しない?ー米調査

【ニューヨーク=福山万里子】 世界的なコンサルティング会社ボストンコンサルティンググループは19日、主要20カ国・地域(G20)でインターネットが経済に与える影響について調査・分析した結果を発表した。2016年までに世界人口の半数の30億人が利用するとされるインターネットは、4年後にはG20あわせて4兆2000億ドルにまで成長するという。

(Image: Wikimedia Commons)

日本は、英国、韓国、北欧諸国などと並んで「インターネットネイティブ」(=インターネットの普及率が高い)とされている。インターネットを「産業セクターのひとつ」と見た場合、その規模は電気・ガス・水道などの公共事業や、農業、鉱業よりも大きく、GDPの4.7%を占める。2016年には5.5%までに成長するとされており、現在の規模と今後の成長率は米国とほぼ変わらない。

しかし、現在最もインターネットが経済に浸透しているとされる英国は、2016年までにはGDPの12.4%、韓国でも8.0%まで成長すると見られており、日本の成長率は決して高いとは言えない状態だ。近年急速にインターネット熱が高まっている中国、インドは、2016年には日本を追い越してしまうとされている。

例えば、日本のオンラインショッピングの取引額の大きさは、2010年時点では米国、英国に次いで3位。ところが2016年までに、国の小売り業全体でオンラインショッピングが占める割合は、サウジアラビアやイタリアより低い8位(6.8%)にとどまると予想されている。ダントツ1位になると予想される英国は、2016年には小売り全体の23%がオンラインになるということで、その差はかなり広がってしまいそうだ。

課題は中小企業と中高年ユーザー

どうやらその理由のひとつは、「中小企業の伸び悩み」という点にあるらしい。日本の民間経済で、中小企業(従業員250人以下)が雇用に占める割合は57%。英国(59%)やフランス(60%)、ドイツ(61%)などとほとんど変わらないのだが、総売上高は民間経済の20%と、英国の49%、フランスの56%、ドイツの54%に比べてずいぶん低い。

過去3年間のデータを調べた結果、先進国中11カ国で、マーケティングやセールス、カスタマーサポートなどにインターネットを駆使する中小企業は、自社ウェブサイトさえ持っていない会社に比べて、22%も売り上げを伸ばしているのだが、日本に限ってはネット利用率が高い会社でも成長率はマイナスになってしまっている。多くの国で雇用を創出し、経済成長のエンジンとされる中小企業だが、日本経済独自の問題があらためて浮き彫りになった形だ。

日本のもうひとつの特徴は、「インターネットの利用に価値を見いだす」中高年ユーザーが少ない点。ほとんどの国で、インターネットを最も多く活用しているのは18〜24歳の若年層と55歳以上の高齢層なのだが、日本に限っては55歳以上の利用が今ひとつ伸び悩んでいる。当然、「インターネットを利用した方が有益な情報を得られる」という感覚も薄く、慎重な姿勢がうかがえる。

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